6月, 2018年

電子ピアノ、エレクトーン運搬方法について《赤帽BN運搬日誌 2018.6.10》

2018-06-10
ピアノやエレクトーンを、子供時代に習っていた女性の方。そういう方がお母さんになり、お子さんに物心が付き始めると、やっぱり弾いてあげたり、習わせてあげたくなるようです。
そうすると、何年も前に実家を出たきり忘れていた、かつての愛機の存在を思い出すようで、出産や新築を機に、古い楽器をご実家から、娘さんのお宅に運んで欲しい、という依頼がよく来ます。
今回もそんなパターンのご依頼で、札幌市内で旧式のエレクトーンを運びたいとのご相談でした。
機種は1995年製、YAMAHA EL87。
最初に運賃の話から始めると、見積もりの段階で提示した価格は、¥12,560税込也。
最終的にはこの値段でご成約いただき、無事、運ぶことができました。
ただ、問い合わせの段階で、「旦那さんが手伝える日で運びたい」、とのご相談がありました。
そのため、「当店では、運送費を抑えるため、その機種なら、分解して一人で運べるので、お手伝いは必要ありませんよ」と、お返ししたところ、分解できることをご存じなかったようで、「安く済むのは助けるけど、分解なんかして大丈夫?」と、重ねてご質問いただきました。
確かに、分解できることは、普通ご存じないと思いますので、心配は当然のことと思います。
そこで今回は、赤帽ブルーノート運送流の、電子ピアノ、エレクトーン運搬方法について、ご説明します。
まず、引越し会社を含む、普通の運送業者では、エレクトーン、電子ピアノは方法がわからないので、分解せず複数人で力ずくで運ぶのが主流です。
ただ、楽器の方は、組み立てたまま持ち上げたり、縦にしたりした場合、自重に耐えられるだけの強度をもっていません。
そのため、特にプラスチック部分の破損事故が非常に多く報告されています。
ちなみにピアノ運搬専門業者は、知識が豊富で、気を付けるポイントをよくわかっていますので、壊すような運び方はしませんが、ちょっと値段が高い。
ここで楽器をよく見てみると、EL以降のエレクトーンや、電子ピアノの各ユニットは、繰り返しの抜き差しを前提としたコードで配線されています。
そこで赤帽ブルーノート運送では、上記のような事故を防ぐため、ユニットごとに分解し、各部に負担をかけない事を優先して運ぶ方法を採っています。
年間100台前後の電子楽器を運搬しておりますが、この方法が原因での事故は、1度も発生していません。
また、小さく分かれたパーツは、一人で運ぶことができるので、運送費を抑えることもできます。
「安全で安価」な、正しい運搬方法と自負しております。その点、ご理解いただければと思います。
ただ、リスクがないわけではありません。
今回ご紹介したような楽器は、製造から20年前後経過し、家電製品として考えると、とうに寿命が終わっています。
そのため、ぶつけたりした時の外装の破損や、家の床壁などへの被害は、貨物保険による補償の対象となりますが、取扱いに不備がなく、輸送ストレスによる内部部品の不具合に関しては、原因が特定できないため、補償できません。
万一事故が起きた場合も、建物は補修できますが、楽器の方は交換部品がメーカーにもないので、外部の破損でも修理ができず、金銭、それも現在の楽器に対する時価補償になる可能性が高くなります。
このように、古い楽器は、運ぶこと自体にリスクがあるということは、どこの業者に頼むにしろ、ご承知ください。
もっとも、当方でここ5年の間に起きた事故は、転倒による外部の破損1件のみです。
ELより前の型の、30年以上経過した楽器も複数運んでいますが、古い楽器は丈夫なようで、それほど心配していただく必要はないと思います。
なんだか、うんちくが多くなった上、判断を迷わせるような事ばかり書いてしまったような気もしますが、運搬に際しご参考にしていただければと思います。
ただ、ご多分に漏れず、新しい機種でも、この運搬方法がとれない例外があります。
そのため、運送のご相談の際には、必ず「メーカー・型式」をご連絡ください。
こちらで仕様を調べて、見積もりをさせていただきます。
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